会話は「ニュースキャスター」の仕事ではない
「初対面の人と何を話せばいいかわからない」
「気の利いた情報を伝えなきゃいけない気がする」
あなたは普段、コミュニケーションについてこんなプレッシャーを感じていませんか?
多くの人が「コミュニケーション能力=流暢に正しい情報を伝える力」だと勘違いしています。まるでニュースキャスターのように、正確で有益な情報を届けることが正解だと思っているのです。
しかし、心理学や人間関係のプロから見ると、それはコミュニケーションが持つ「本当の機能」のほんの一部に過ぎません。今日は、コミュニケーションを深掘りし、あなたが「上手く話さなきゃ」という呪縛から解放される内容をお伝えします。
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あなたが普段使っているのは、氷山の一角だけ
コミュニケーションには、大きく分けて7つの機能があると言われています。まずは、こちらをご覧ください。
【コミュニケーションの7つの機能】
- 感情表現(嬉しい、悲しいなどの情動的反応)
- 情報伝達(事実や知識を伝える)
- 意思伝達(要求や提案を伝える)
- 関係構築(親睦を深める、信頼を作る)
- 社会統制(ルールや秩序を守る)
- 問題解決(議論して答えを出す)
- 自己表現(アイデンティティの確認)
ビジネスの現場や「真面目な人」ほど、この中で「2. 情報伝達」と「6. 問題解決」ばかりを重視しがちです。「で、結論は?」「有益な情報は?」と焦ってしまうのです。
しかし、人間関係の土台となるのは、実はもっと泥臭い部分です。「1. 感情表現(共感してほしい)」や「4. 関係構築(ただ繋がっていたい)」、そして「7. 自己表現(私を見てほしい)」が前提です。
この土台(Wi-Fiのような接続環境)がない状態で、いくら高尚な情報(データ)を送っても、相手には届きません。会話が弾まないのは、あなたが「情報」にこだわりすぎて、相手の「感情」や「自己表現」を受け止めていないからかもしれません。
見落とされがちな「8つ目の機能」
さらに、このリストには載っていない、けれど極めて重要な「8つ目の機能」があります。
それが「思考の整理(外在化)」です。
あなたは、「誰かに話しているうちに、自分の考えがまとまった」という経験はありませんか?
- 「あれ、私、本当はこう思ってたんだ」
- 「口に出してみたら、悩みは大したことなかったな」
人間は、頭の中だけで考えているときは思考がループしがちです。しかし、言葉にして口に出し(アウトプットし)、それを自分の耳で聞くことで、初めて自分の思考を客観視できます。これをコーチングの世界では「オートクライン効果」とも呼びます。
つまり、私たちは「相手に情報を伝えるため」だけでなく、「自分の考えを整理するため」にコミュニケーションを使っているのです。
「聞き上手」の正体
こう考えると、「聞き上手な人」の正体が見えてきます。
彼らは、面白いネタを持っているわけでも、流暢なトークスキルがあるわけでもありません。
彼らは、相手にこの「8つ目の機能(思考の整理)」を使わせてあげている人なのです。
「うんうん、それで?」と頷きながら、相手が散らかった思考を言葉にして、自分で答えを見つけるのを待ってあげられる人。あるいは、相手の「7. 自己表現」や「1. 感情表現」を、評価せずにただ受け止めてあげられる人。
そこに「有益な情報」は一つも必要ありません。必要なのは、相手が安心して心を広げられる「場」を提供することだけです。
結論:情報を捨てて、心に触れよう
もしあなたが「話すことがない」と悩んでいるなら、それは素晴らしいことです。なぜなら、あなたが話さない分、相手は自分の「感情」を表現し、「思考」を整理する時間をたっぷり持てるからです。
これからは、「何かいいことを言おう(情報伝達)」とするのをやめてみませんか?
その代わりに、相手が「今、どの機能を使いたがっているのか?」を観察してみてください。
- ただ聞いてほしいだけかな?(感情表現)
- 頭の中を整理したいのかな?(思考の整理)
- 自分を認めてほしいのかな?(自己表現)
それに気づいて寄り添うだけで、あなたのコミュニケーションは劇的に深くなり、相手にとって「かけがえのない存在」になれるはずです。
図解資料:https://bestmax.com/slide/comunication_info.html
ではでは、Enjoy your life.
